臓器移植フォーラム2008 in 上越 開催レポート
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10月5日(日)、上越市新南町の新潟県立看護大学にて「臓器移植フォーラム2008in上越」を開催しました。
この催しは、国が定める10月の臓器移植普及推進月間に合わせて毎年開催しているもので、より多くの方々に臓器移植の現状を知っていただき、見識を深めていただくことを目的としています。
今回も司会にUXアナウンサーの村山朋彦さんを迎え、臓器移植を体験された方の発表や、『本当の脳死』の著者・千葉太玄(ちば たいげん)氏の特別講演、臓器移植に関わるさまざまな立場の方々によるトークショーなどを行いました。 |
●献腎移植体験発表
今回、献腎移植体験発表をしていただいたのは、上越市在住の吉川澄雄さん。長期間の透析治療を経て、腎臓移植を受けられた吉川さんは、透析治療が中心だった生活や、移植が決定した時の心境、その後の生活などについてお話いただきました。健康になられた現在は、行動範囲が広がり、夢だった海外旅行に行くことができたそうです。 |
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●特別講演
今回は特別講演として、『本当の脳死』(文芸社)の著者・千葉太玄氏にお越しいただきました。千葉さんは、海外留学中の息子さんを事故で亡くし、臓器移植を決断された経験の持ち主。その後ご自身の体験をもとにさまざまな活動をされています。今回は、ドナーのご家族として当時のお話や、海外の脳死宣告や臓器移植事情について、また、現在の日本の臓器移植をとりまく環境や問題点などについてお話をいただきました。
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●アトラクション
上越市在住のフルート奏者・高橋由美さんと上越市出身のシンセサイザー奏者・近藤則絵さんによる演奏が行われ、カーペンターズの『青春の輝き』などを演奏していただきました。 |
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●トークショー
移植医・提供者家族・腎臓病患者・臓器移植コーディネーターが登場。「臓器移植って何?」と題し、トークショーを行いました。ナビゲーターの村山さんも交えながら、臓器移植についてそれぞれの立場からの議論が繰り広げられました。
パネリスト(敬称略、左から):
中川 由紀(新潟大学医歯学総合病院)
千葉 太玄(提供者家族)
片所 秀雄(新潟県腎臓患者友の会 副会長)
秋山 政人(新潟県臓器移植コーディネーター)
村山 朋彦(UXアナウンサー)
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今回のフォーラムにご参加いただいた方々からは、たくさんの質問やご意見が寄せられました。「上越地域の移植状況は?」「すべての臓器を提供したいが、受け入れてくれる病院はどこか?」など、皆さんが臓器移植に強く関心を持たれ、また実際に提供することになったときにはどうなるのか、真剣に考えていらっしゃることが感じられました。
最後に、今回のフォーラム開催にあたり、多くの関係機関からのご協力に感謝申し上げます。
開会挨拶
(財)新潟県臓器移植推進財団 理事長 荒川 正昭(左)
新潟県福祉保健部 部長 石上 和男(右)
閉会挨拶
新潟県腎臓病患者友の会 会長 佐々木 隆
財団では、これからもより多くの方に臓器移植について理解を深めていただくため、県内各地でのフォーラムを企画していきたいと考えております。ご意見・ご要望などがございましたら、お気軽に財団までお寄せください。
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