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臓器移植のこと、もっと知りたい

About Organ Transplants

臓器移植ってなんだろう?

私たちの体は、毎日の生活の中で機能が低下したり、突然の事故や病気などで、その機能を失ってしまうことがあります。
低下してしまった臓器の機能を補うものとしては、人工心臓や人工透析などの機器や、薬などの内科的治療があります。でも、一度失ってしまった臓器の機能を完全に代行することはできません。
「臓器移植」とは、心臓や肝臓、肺、腎臓などの臓器が機能しなくなり、移植でしか治療できない人に、第三者から提供される臓器を移植する治療法です。
臓器移植は、医者と患者だけでなく、第三者の善意による臓器の提供がなくては成り立たない医療なのです。

臓器提供の方法は?

臓器提供には2通りの方法があります

臓器の提供方法は2つあります。
「脳死後の提供」と「心臓が停止した死後の提供」です。

◎ 脳死後の提供

脳死後の臓器提供では、心臓、肺、肝臓、すい臓、腎臓、小腸、眼球を提供することができます。脳死後の臓器提供については、2010年7月17日に改正臓器移植法が全面施行され、生前に書面で臓器を提供する意思を表示している場合に加え、本人の臓器提供の意思が不明な場合も、本人の拒否の意思(口頭、または書面による)がない限り、家族の承諾があれば臓器提供できるようになりました。
臓器を提供する場合、臓器提供適応基準では、おおよそ心臓50歳以下、肺70歳以下、腎臓70歳以下、膵臓60歳以下、小腸60歳以下が望ましいとされています。
しかし、この年齢を越えた方でも、医学的に提供が可能である場合もあります。
また、過去や現在の健康状況等にかかわらず、現在の自分の意思を表示しておくことが大切です。

◎ 心臓が停止した死後の提供

心臓が停止した死後の臓器提供では、腎臓、膵臓、眼球を提供することができます。提供はご家族の同意のみで行えます。

大切なことは皆さんの臓器提供の意思を示すことです。
あなたの意思を臓器提供意思欄に記入して、携帯してください。

臓器移植の現実はどうなっているの?

多くの方が臓器移植を待ち望んでいながら、その一部の方しか臓器移植を受けられないのが現状です

臓器移植を希望する人の中には、外国で移植を受ける人もいますが、国内で移植を待ちながら亡くなる方もたくさんいます。

◎ 腎臓移植について

全国で腎不全による透析患者さんは約34万5千人(令和元年12月末現在)にのぼり、1年間に約1万人づつ増えています。腎不全の唯一の根本治療法は腎臓移植であり、多くの患者さんがこれを待ち望んでいます。

◎ 角膜移植について

角膜移植は、角膜疾患や外傷により角膜が濁り、失明したり、視力が低下してしまった患者さんの視力を回復するために行われます。

◎ その他の臓器移植について
移植希望者登録者数

  全国 新潟県
心臓 859
心肺同時 4
607
肝臓 401
腎臓 14,519 200
膵腎同時 138
肝腎同時 31
膵臓 161
小腸 9
肝小腸同時 1
全国:2024年3月31日現在(単位:人)
新潟県:2023年12月31日現在(単位:人)

 

臓器移植件数

  全国
心臓 881
936
心肺同時 3
肝臓 922
肝腎同時 59
肝小腸同時 2
膵臓 75
膵腎同時 472
腎臓 1,404
小腸 30
今までの脳死臓器提供1,097による移植件数
2024年8月5日現在(単位:人)

ご存知ですか?臓器提供Q&A

臓器提供の意思を表示したいのですが、どうすればいいですか?
臓器提供の意思表示は、健康保険証・運転免許証・マイナンバーカード・臓器提供意思表示カード・インターネットによる意思登録で意思表示をすることができます。
臓器提供意思表示欄の記入にあたっては、あなたの意思に該当する番号を○で囲み、提供したくない臓器があれば×をつけてください。また、署名年月日と本人署名欄も記入してください。(記入漏れがあると完全な意思表示とはみなされません。その他の欄には、皮膚、心臓弁、血管、骨などの組織を提供してもいい場合、具体的に記入してください。提供できるところはすべて提供したい、という場合は「すべて」と記入してください。
親族優先提供の意思を表示したい方は「親族優先」と記入できます。(親族優先提供の意思表示については、いくつかの要件を満たす必要があります。詳しくは日本臓器移植ネットワークのホームページをご確認ください。)
記入した「臓器提供の意思表示」はどうすればいいですか?
登録する必要はないのですか?
記入した健康保険証等は、もしもの時のためにいつも携帯できるようにしてください。登録の必要はありません。また、ご家族にも臓器提供に関する意思やカードの保管場所や、もしものときには病院で提示するように伝えておいてください。なお、眼球については登録制度もあります。登録くださる場合は、新潟県臓器移植推進財団へお問い合わせください。
「臓器提供の意思表示」をしていないと、臓器を提供できないのですか?
本人の臓器提供の意思が不明な場合も、本人の拒否の意思(口頭、または書面による)がない限り、家族の承諾があれば臓器提供ができます。
15歳未満の方からの臓器提供も可能です。
臓器の摘出手術の時間はどれくらいかかりますか?
遺体の状態はどうなりますか?
臓器の種類により異なりますが、おおむね3~5時間です。
キズは縫い合わせて覆い、外から見てもわからないようにします。お体を整えた後ご家族の元に戻ります。
私は臓器を提供したくないのですが?
臓器提供意思表示欄では臓器を提供しない旨の表示ができます。臓器提供の意思表示欄にある3「私は、臓器を提供しません。」に○をつけ、署名・署名年月日を記入してください。また、口頭による拒否の意思も有効とされていますので、家族にその旨を伝えておくことも重要です。

 

臓器移植について、もっと知りたい方へ

■(公社)日本臓器移植ネットワーク

死後に臓器を提供したいという人や、 その家族の意思を活かし、 臓器の移植を希望する人に最善の方法で 臓器が贈られるように橋渡しをする組織です。  

https://www.jotnw.or.jp/

■(公財)日本アイバンク協会

角膜移植とアイバンクの啓発・普及のために昭和40年4月19日に設立された、非営利の公益法人です。 

https://j-eyebank.or.jp/